紫外線計を使いやすくしよう

〜 プロジェクト ひとりでできるもん! 〜  
Last Update: 5th, May, 2000
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概要

 「ひとりでできるもん!」でおなじみの(有)秋月電子通商から発売されている紫外線計キットのキャッチフレーズ?には、「UV防止製品のチェックに、彼女の日焼けアラームに最適!」と書かれています。キットをそのまま作った場合は「UV防止製品のチェックに」適しています。なぜなら、「ひとりでできるもん!」の紫外線キットをつくろうのページ「使ってみよう」にあるように、ケースのフタに紫外線カットの乳液等を塗ることができるからです。しかし、「彼女の日焼けアラーム」として彼女にプレゼントするとなると、ちょっと考えものです。正確に計測するにはフタをいちいち外さなくてはなりません。それに、液晶表示器とUVセンサが平行ですと、持ち歩いて表示を読む場合、自らの体でUVセンサを日陰にしてしまいます。
 彼女にプレゼントするモデルの原型を考案してみました。これはそのときの製作メモです。
[キットのままだと不便の図] [工夫したいでうまくいくの図]
 UVセンサを露出させ、光源(太陽)に垂直に当てた状態で、楽に表示が読めるものを作りました。

キット及び組み立てについて

 キット及び組み立て(DVMキット部)については紫外線キットをつくろうのページを御覧ください。
 ここでは、ケースの製作とUVセンサー部の組み立てについて説明することにします。

1.ケースの製作

 まずはケースを選びです。ガイガーカウンタ液晶表示デジタル照度計のケースを見つけた100円ショップには、大小さまざまなプラスチックケース類が販売されています。目的とするものよりやや大きめでしたが、「なんじゃ村」で、手ごろなものが見つかりました。(株)カゴメ化学工業のパーセルワンという製品です。
[見つけたケースの図]
 レイアウトを決めたら、ドリルやカッター等で加工します。ケースは2mmほどのP.P樹脂で出来ているので、加工は簡単にできます。しかし、UVセンサを取り付ける一辺4mmの正方形の穴(センサー取り付け窓)は、ちょっと苦労しました。

2.UVセンサーと電圧計(DVM)、スイッチ等の取り付け

 キットにスイッチは含まれていませんので、別途用意が必要です。紫外線キットをつくろうのページに倣い、電源スイッチと感度切換えスイッチを兼ねて、ON-OFF-ONの3ポジションタイプの2回路3接点トグルスイッチを用意しました。
 まず、UVセンサーを取り付けます。簡単に言えば、裏に強力な両面テープで薄いP.P樹脂板(以前失敗したケースの端切れ)を貼り付け、さらにビス止めして、しっかりと固定するということになります。ここが、この作品の一番のポイントともいうべき所ですので、やや丁寧に説明しましょう。
  1. あらかじめUVセンサーのアノードとカソードにリードを付けておきます。両面テープやビス、小さなP.P樹脂板を用意し、ケースとP.P樹脂板材にはビスの穴を開けておきます。両面テープは、厚手の発泡ウレタン製で弾力のあるものを選びました。
  2. 12mm角に切った両面テープの粘着面シールの一方をはがして、その中央にUVセンサーを置き、ケースの裏側から、開けておいたセンサー取り付け窓にセンサーをピッタリとはめて、強く押さえます。
  3. 両面テープのもう一方の粘着シールをはがして、ビス穴が合うように小さなP.P樹脂板を貼り、ビスで止めます。このときに、センサーにつけたリードを折り曲げ、ネジと一緒に固定しました。ビスに固定した理由は、配線のハンダ付けの時に、熱が少しでもネジに逃げてくれればと考えたからです。UVセンサーはダイオードですから、熱には強くありません。
  4. 2つのビスをバランスよく、しっかりとしめて、両面テープを密着させることにより、センサーの固定をより確かなものにします。
[UVセンサを取り付ける前の準備の図] [UVセンサをケースの裏から両面テープで取り付けた図] [UVセンサをビスでしっかりと固定している図]  
[UVセンサを取り付け完了(裏側より)の図] [UVセンサを取り付け完了(表側より)の図] [UVセンサ取り付け断面図]
 つぎに、調整の終えた電圧計(DVM)やスイッチを取り付け、電圧計(DVM)のシールド板代わりの導電シールを貼り付けました。
[電圧計(DVM)やスイッチ等を取り付けた図]  

3.UVセンサー部の組み立てと配線

 UVセンサーを組み立てるといっても、新たに取り付けるパーツは、太陽光の紫外線と微弱な紫外線とを切りかえる抵抗2本だけで、既に取り付けられているUVセンサーやスイッチを配線するだけです。抵抗は、スイッチの端子に直に取り付けました。配線は、UVセンサー部にこだわらず、全体のやりやすい部分からしていきました。
[UVセンサー部の組み立ての図] [配線全体の図]

できあがり

 配線が完了したら、フタをパタンとしめれば、「ハイ、できあがり!」
 彼女が使うのですから、スイッチに「OFF、太陽光、微弱」の表示くらいは付けておきましょう。近年、電気製品のスケルトンタイプが流行ってますから、きっと喜んでもらえるはずです。
 あとはお好みに応じて「キティちゃん」のシールでも貼ればサイコーです。
[完成品(スイッチ側から見ている)の図] [完成品(センサー側から見ている)の図] [喜んで使っているの図]
 さっそく長女が喜んで使っています。まあ長女も彼女のうちですなあ。お肌が気になる年頃になりましたか。  
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